時代背景

中世・室町時代 ── 天下を二分し、京の都を焼け野原にした応仁の乱(1467~1477)以降、
中央政権である室町幕府の力は衰え、
それぞれの領国で力をつけた武士たちが群雄割拠する、戦国の世へと移ってゆく。

さて、この物語の始まりは天文6(1537)年。
この頃の関東では、4つの勢力が対立していた。
下総の古河公方・足利氏(元鎌倉公方(※1)。上杉氏と対立して鎌倉から古河へ移り、「古河公方」と称した)、
関東管領(※2)・山内上杉(やまのうちうえすぎ)氏、扇谷上杉(おおぎがやつうえすぎ)氏の争いの渦中に
新たに関東支配をめざす、小田原の北条氏が進出してくる。

天文6年、扇谷上杉氏の本拠・河越城が北条氏に奪われると、南関東はほぼ北条氏の支配圏となるが、
そこには平安の昔より、この地を開拓し、土地に根づいた武士たち(武蔵武士)がいた。
彼らはつねに、大いなる勢力の影響下に生きていた。

(※1)鎌倉公方─かまくらくぼう。京都の室町幕府にかわり、関東を統治するために置かれた。
(※2)関東管領─かんとうかんれい。鎌倉公方の補佐役。山内上杉氏が世襲。


関東要図(上杉─後北条氏の時代)

関東要図

『ハンドブック川越の歴史』(川越市教育委員会)より模写 ※「笠野」は管理人記入